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2023.06.13

オフィスや事務所にWi-Fiを導入したい!選び方のポイントを解説

オフィスや事務所にWi-Fiを導入するにあたり、どんなWi-Fiルータを選べばよいのか、どんなセキュリティ対策が必要なのかなど、お悩みではないでしょうか。

Wi-Fiルータは、購入も設置も簡単で手軽に導入できますが、運用を始めてから「通信が不安定」「不正なアクセスがある」などのトラブルが起こるケースも少なくありません。

導入前によく検討し、安全で快適なインターネット環境を整えましょう。

この記事では、Wi-Fi導入を検討中の方に向けて、オフィスや事務所で利用するWi-Fiルータの選び方や、Wi-Fiを導入するメリット、導入時の注意点などをご紹介します。

 

オフィスや事務所で利用するWi-Fiルータの選び方

せっかくWi-Fiを導入しても、使い物にならないようでは困ります。使用する環境や業務内容に合わせて選ぶことが大切です。

以下、オフィスや事務所に適したWi-Fiルータを選ぶポイントを7つご紹介します。

 

1. 家庭用ではなく法人用のWi-Fiルータを選ぶ

オフィスや事務所にWi-Fiを導入する場合は、なるべく家庭用ではなく、法人用のWi-Fiルーターを選びましょう。

家庭用のWi-Fiルータは、接続台数が増えると通信速度が遅くなるなどのトラブルが起きやすいほか、電波の届く距離が短く、オフィス内に通信が不安定な場所ができる原因にもなります。

また家庭用は、法人用のWi-Fiルータに比べてセキュリティ機能が少なく、社内の重要なデータを保護するためには、機能が不十分です。

従業員が5人前後の小規模なオフィスであれば、家庭用のWi-Fiルータでも対応が可能ですが、セキュリティ対策を万全にし、快適な通信速度でストレスなく業務を行うためには法人用のWi-Fiルータを選ぶほうが良策といえるでしょう。

家庭用Wi-Fiルータ 法人用Wi-Fiルータ
概要 無線LAN機器 接続可能台数が多く、ビジネス利用に最適
接続台数 ~36台(推奨15台ほど) 50台~(推奨台数スペック次第)
メリット ・設置が簡単
・種類が豊富
・法人用に比べて安価
・設置が簡単
・高いセキュリティ機能
・同時接続台数が多い
デメリット ・同時接続台数が少ない
・遠くまで電波が届かない
・セキュリティ機能が不十分な場合がある
・家庭用に比べて高価
・オフィスの規模、業務内容によってはオーバースペックになる

上記のほか、法人用の製品にはルータ機能を持たずアクセスポイント(AP)機能に特化したものもあり、複数階にオフィスがある企業などに適したインターネット環境が構築できます。

 

2. Wi-Fiルータの通信規格を確認する

現在日本で使われているWi-Fiには5つの通信規格があり、オフィスにWi-Fiルータを導入する際には、なるべく新しい通信規格のものを選ぶと、最大通信速度が高くなります。

国際標準規格である「IEEE 802.11」の中でも、主流になっている「IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5)」を選ぶと、ほとんどの規格に対応しているので安心です。

さらに上位グレードの「IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6)」は、より速い通信が可能ですが、11ac、11axともにデバイス側が対応していないと十分な性能が発揮できず、高速通信を実感することはできません。

オフィスで使用するデバイスの性能や、安定した通信が重要になるオンラインミーティングの有無など、自社の業務内容に適した通信規格を選びましょう。

 

3. オフィスのレイアウトや広さに合う帯域を選ぶ

オフィスでWi-Fiの機能を十分に発揮するためには、レイアウトや広さに合わせた帯域を選ぶ必要があります。

Wi-Fiは「5GHz」「2.4GHz」2つの周波数帯が利用でき、下のようにそれぞれ異なる特性を持っています。

5GHz
(Wi-Fi規格:11ax、11ac、11n/a、11a)
2.4GHz
(Wi-Fi規格:11ax、11n/g、11g、11b)
・速い通信速度
・障害物に弱く、壁やドアなどに寄って接続が途切れることがある
・電波が遠くまで届く
・家電製品など、他の電子機器からの干渉を受けやすい

 

周波数帯に互換性はなく、一つのデバイスで両方の帯域に同時接続することはできませんが、帯域の切り替えが可能なWi-Fiルータと対応デバイスがあれば、より快適につながる帯域を選んで通信ができます。

1台のWi-Fiルータで対応できない広いオフィスや、多くの機器を接続する場合は、メッシュWi-Fiの設置またはアクセスポイントの追加が有効です。

 

4. 余裕のある接続台数を検討する

Wi-Fiルータを導入する際には、オフィスで使用する機器の台数に応じたものを選ぶ必要があります。

推奨接続台数を超過すると、通信速度が遅くなり業務に支障が出るうえ、場合によってはWi-Fiルータの再起動などの余計な作業が増えてしまいます。

パソコンだけでなく、スマホなどモバイル端末の使用も考慮し、1人につき3台程度を目安に計算すると余裕をもった接続台数の設定が可能です。

より快適な通信品質を求めるなら、複数端末の同時通信に優れた「MU-MIMO」の機能が付いたモデルも検討する価値があるでしょう。

「MU-MIMO」機能はそれぞれの端末に合わせた電波を送り、端末ごとの通信速度のバラつきを抑える効果があります。

 

5. 必要な機能を検討する

オフィスや事務所にWi-Fiを導入する際には、その性質上、通信速度だけでなくセキュリティ対策などの機能にも気を配りましょう。

法人用のWi-Fiルータのなかには、下記のような機能が搭載されている機種があります。

UTM機能 ファイアウォールなどを含めた総合的なセキュリティ機能
VPN機能 仮想の専用ネットワークで拠点間接続の安全性を高める
VLAN設定機能 仮想のLANセグメントを作りネットワークを構築する
PPPoEマルチセッション 一つの回線で複数のプロバイダに同時接続できる
エンタープライズ認証 アクセスポイント接続時に認証サーバなどで利用者を識別する

 

情報漏洩やサイバー攻撃は、今や業種や規模を問わず、どんな企業にも起こり得る脅威です。

重大なトラブルが起きてからの対処では、損害賠償を請求されるなどの痛手を負うこともあるため、トラブルが発生しないよう、できる限りの対策をしておくことが肝心です。

便利な機能が多く搭載されている製品ほど高額なので、必要な機能を選別し、過不足なく備えることが大切です。

 

6. 設置場所の柔軟性を加味する

テラスや中庭、駐車場などの屋外にWi-Fi設備を導入したい場合は、設置場所の柔軟性に優れた製品を選ぶと良いでしょう。

屋外用の中継局としてアクセスポイントを設置できるタイプや、防水・防塵などに優れた製品もあります。

また、Wi-Fiの屋外利用には電波法によって定められているルールがあります。手続きが不要で違法にならずに使える周波数帯は「2.4GHz」と「5.6GHz」ですから、対応している機器を選ぶ必要があります。

 

7. サポート体制が整ったベンダーを選ぶ

Wi-Fiルータは設置が簡単なため、企業の担当者が自ら導入・設置することも可能ですが、安定したネットワーク環境を構築するためには専門知識が必要不可欠です。

機器の故障や不調が発生したとき、自社で解決できれば良いですが、できない場合には業務が停止してしまう可能性もあります。

Wi-Fi導入時だけでなく、運用中のトラブルや、アクセスポイントの増設、撤去など、サポート体制が充実したベンダーと契約すると安心です。

 

オフィスにWi-Fiを導入するメリットと注意したい点

オフィスや事務所にWi-Fiを導入し、自社のインターネット環境を整備することには、さまざまなメリットがありますが、同時に気を付けなければならない問題も発生します。

下記、Wi-Fi導入のメリットと注意点について詳しくご紹介します。

 

オフィスにWi-Fiを導入するメリット

Wi-Fiを導入して得られるメリットは、オフィス内の通信環境が整うことだけではありません。

Wi-Fiの導入により業務がよりスムーズになり、さまざまな変化にも柔軟に対応できるようになるため、自社の信用や評価を高めることにもつながります。

 

オフィスや事務所のレイアウトを変更しやすい

Wi-Fiを導入すると、各機器への配線が不要になるため、オフィスや事務所のレイアウトの幅が広がります。

たとえば、従業員の増減に伴い接続デバイスの数が変わっても、柔軟かつスムーズに対応できるでしょう。

また無理につないだコードにつまずいてケガをする、機器を故障させるなどの思わぬトラブルも防げます。

乱雑な配線をなくしスッキリと整えられたオフィスは、来訪者にも良い印象を与え、自社のイメージアップにつながります。

 

フリーアドレス制度への柔軟な対応や導入促進につながる

オフィスのWi-Fi環境が整っていると、フリーアドレス制度の導入が進めやすくなるでしょう。

コミュニケーション活性化への期待や部署間の連携がスムーズになることから、オフィスでの席を固定しないフリーアドレス制度を導入する企業が増えています。

固定席を持たないことで、それぞれの社員がより集中できる場所で業務を行うなど、作業効率のアップが期待できるうえ、書類の保持が難しいことからペーパーレス化の促進にもつながります。

 

来客時にインターネット環境を提供できる

ゲストWi-Fiの機能を持った製品であれば、社内用と来客用とで別々のネットワークを構築できるため、相互の安全性を保つことができます。

来客に対して快適なインターネット環境を提供するのは、今や常識と言っても過言ではありません。

顧客や取引先などのゲストにWi-Fiを開放することで、利便性の高い企業だと認識され、評価が高まる可能性があります。

ただし、回転率が重要な飲食店などでは、顧客がフリーWi-Fiを利用して長居することで売り上げが落ちる場合があるので、使用できる時間を制限するなど業態によって対策を講じる必要があります。

 

オフィスの移転にも対応しやすい

社内にWi-Fi環境ができていれば、オフィスを移転した場合でも、複雑な配線を接続したり有線LANの工事を行ったりする必要がありません

移転時にスムーズに通信環境を再構築でき、すぐに業務に着手できることは大きなメリットです。オフィス間を行き来する場合でも、ネットの接続に煩わされることがありません。

移転先オフィスのレイアウトや広さが大幅に変わり、十分に電波が行き届かない可能性がある場合には、アクセスポイントの追加などを検討しましょう。

 

注意したい点

オフィスにWi-Fiを導入する際には、注意すべき点もあります。せっかくWi-Fi環境を作っても「電波が悪い」「不正アクセスがある」などのトラブルが頻発しては困ります。

Wi-Fiを快適に使えるよう、適切に対策をしましょう。

 

有線接続よりも通信の安定性に欠ける

Wi-Fiは、ルータと接続端末の距離があまりに離れていたり、その途中に障害物があったりする場合に、通信速度が落ちてしまうことがあります。

また、電波干渉する機器が多くあるなど、周辺環境によっては、電波が届きづらく不安定になることもあります。

ほとんどの場合、メッシュWi-Fiやアクセスポイントの追加で改善しますが、Wi-Fiルータの性能を十分に発揮できる接続デバイスを使用しないと効果を感じられません。

オフィス内にハブを設置するなど、必要に応じて有線LANポートも使える環境にしておくと安心です。

 

セキュリティリスクが高まりやすい

Wi-Fiは、情報を電波に乗せてやり取りするため、通信経路をコントロールしやすい有線LANと比べると、第三者による不正アクセスやWi-Fiの無断利用などセキュリティリスクが高まります。

安全に使うためには、最新の暗号化規格を使用したり、総合的なセキュリティ対策ができるUTM機能を搭載したWi-Fiルータを選んだりする必要があります。

さらにエンタープライズ認証の使用や、端末の持ち出しなどについての社内規定を整備することで高いセキュリティ効果が期待できます。

また、サイバー攻撃対策としてBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を適切に設計するなどのリスクマネジメントも同時に行っていきましょう。

サイバーBCPとは?策定のための8ステップと対策方法を解説

 

(まとめ)「FLESPEEQ Wi-Fi」でオフィスのWi-Fi環境を整えてみませんか?

オフィスや事務所にWi-Fiを導入する際には、快適に業務を行うために必要な機能が備わっている製品を選ぶことが大切です。

安定した通信環境を構築、維持するためには専門的な知識が必要なうえ、無線通信になるので今まで以上にセキュリティ対策が重要になります。

ビジネスWi-Fiの構築から運用までワンパッケージで提供している弊社サービス「FLESPEEQ Wi-Fi」なら、Wi-Fi環境の構築から導入後の保守対応まで代行。自社に専門スタッフを置く必要がありません。

またプロバイダと光回線、ルータがセットになった「FLESPEEQ Internet」とセットで導入すると、オフィスで快適なWi-Fi環境をご利用いただけます。

日本通信ネットワークでは、企業ごとに、企画立案から構築・運用までワンストップで、ICTソリューションサービスを提供しています。
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