
セキュリティ 2025.03.13
2019.10.29
ネットワーク構築
IoTで発生する通信にはこれまでのネットワークとは違う特性があり、
それに応じて通信技術も物理層からアプリケーション層まで新しい仕組みが開発され多様化しています。
24時間「見える」「止まらない」を実現するためのIoTネットワークの基本を解説します。
IoT機器は毎年増加を続けており、総務省の情報通信白書によるとIoTデバイスの数は2020年には世界で400億台以上に達するとされるなど、IoTの活用が本格化しています。
工場や社会インフラでの産業用途だけでなく消費生活用途でもIoTが不可欠な存在になりつつある中で、IoT機器をつなぐネットワークにも高い信頼性が求められるようになりました。しかしIoTネットワークには、人間が使うPC/WSやサーバ用に作られてきたこれまでのネットワークとは違う特徴があります。
「見える」「止まらない」ネットワークを素早く構築するためにはどのような課題があるのでしょうか?
「見える」とは具体的にはデータの「検知」「収集」「可視化」という3つの工程に分かれます。
「検知」はセンサーで温度・位置・スイッチなどの情報を検出することで、末端のIoTデバイスが担います。「収集」は通信回線を通してその情報をサーバに集めること、「可視化」はそれをグラフ化したり地図上にマッピングしたりして人間に役立つ形に変換することです。
この仕組みのかなりの部分は多くのIoTシステムで共通です。たとえば河川の水位監視システムなら、河川の各所に水位観測デバイスを設置し、検知したデータを無線通信で飛ばしてクラウド上のアプリケーションで可視化させることで実現できます。この場合、「検知」を行う水位観測デバイスは個別の河川ごとに設置しなければなりませんが、「収集」以降の仕組みはすべての河川で共通ですし、農業や工事現場、工場等の温度湿度監視用途にもそのまま応用できます。
つまりこの仕組みがプラットフォームとして提供されていれば、それを利用して短期間かつ低コストでIoTシステムを構築することができるのです。
しかし「見える」だけでは十分ではありません。たとえば水位監視システムも肝心の大雨のときに使えなかったら役に立たないように、「止まらない」ことも重要です。そのために欠かせないのが「冗長性」「セキュリティ」「運用監視」の3つの観点です。
IoTシステムには、末端のIoTデバイス、そのデータを中継するゲートウェイ、通信回線、データの蓄積・可視化をするサーバなど複数の機器で構成されます。「止まらない」ための基本は冗長化であり、重要なポイントは二重化して同時に故障しない限り動き続けるようにします。
IoTシステムに対する、あるいはそれを悪用した不正アクセス事案も増え続けており、セキュリティを考慮した設計も必要です。
さらにシステムの容量や応答性などの稼働状況を監視し必要に応じてリソースの増強や障害の調査・復旧、セキュリティ・インシデント対応を行う運用監視の体制も欠かせません。これらはIoTシステムを利用するユーザー側で整備するのは難しい部分であり、プラットフォーム側での対応が必要です。
実際にIoTプラットフォームはさまざまな用途に活用されています。
建設、製造、運輸などの現場で働く作業者の「脈拍情報」と「位置情報」を専用の活動量計と中継機器から取得し、作業者の体調変化をリアルタイムに把握。労災の発生を防止し、発生した場合も迅速な対応を可能にした。
小売店や飲食店、ショッピングモールなどの各所にネットワークカメラを設置して高精細画像と音声をサーバに記録。防犯・セキュリティ監視だけでなく、店舗マーケティングや現場育成を含めた店舗改善など様々な用途への活用が可能に。
野生鳥獣による農作物の被害対策に使われる「檻、わな」をIoT化し、鳥獣が捕獲されるなどの変化があった場合にその信号や画像がメールで通知されるシステムを構築。「見回り」にかかる労力を大幅軽減することに成功。
IoTプラットフォームを選択する際にもうひとつ考慮すべき項目として、無線ネットワークの安定性が上げられます。
IoT端末からのデータ収集には多くの場合無線を使用しますが、建設、運輸、河川などの野外で利用されるシステムでは特に、ゲートウェイからサーバへの通信でも3G/LTEなどの無線ネットワークが必要です。これらの通信サービスを提供するキャリアの電波が弱いと安定した接続ができませんし、河川防災や鳥獣害対策などの用途では電源のない場所で長期間駆動することが求められるため、消費電力の少なさも重要です。
これらの要件も考慮に入れた、「見える」「止まらない」安全確実なIoTネットワークの設計構築は、経験豊富な通信サービス会社におまかせください。
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