顕著になったテレワークの「当たり前化」。オフィスは継続する?縮小する?
2020.11

TOP > ネットワークコラム > 顕著になったテレワークの「当たり前化」。オフィスは継続する?縮小する?

働き方改革の一翼を担うとはいえ、コロナ禍以前は対象範囲が限定的だったテレワークですが、今や当たり前の働き方として認知されています。その結果オフィスの人影もまばらになり、「オフィス不要論」という言葉も飛び出しました。はたしてオフィスはこのまま継続するべきなのでしょうか。

01「コロナ禍」で、オフィスの「継続」や「縮小」の選択を迫られている企業も少なくない

コロナ禍が予想以上に長引く中で、多くの企業がテレワークを継続しています。オフィスに出社する社員が少ない状況が長期化したことで、オフィスを集約あるいは一部クローズする企業も存在します。

株式会社ザイマックス不動産総合研究所の「働き方とワークプレイスに関する首都圏企業調査(2020年8月※1)」によると、オフィスの利用状況について約8割の企業が「コロナ危機以前よりも出社率が低くなるように制御している」と回答しました。また、コロナ禍の終息後にオフィス面積を拡大または縮小する意向については、「縮小したい(30.4%)」が「拡張したい(3.2%)」を大幅に上回る結果となっており、コロナ危機によりオフィスの需要が変化してきていることがわかります。ニューノーマル時代が到来しオフィスの在り方が変容する中で、企業はスペースを見直し、費用の削減を図るか否かの経営判断に迫られています。

02専有面積の縮小の波は、オフィスだけじゃない

小売業界においても、店舗の専有面積を縮小する試みが増えています。「Amazon Go」が世界初のレジなし店舗として大きなニュースとなったのは記憶に新しいところです。日本でも、大手コンビニチェーンのファミリーマートがTOUCH TO GO社と開発した無人AI決済店舗「TOUCH TO GO」を高輪ゲートウェイ駅構内にオープンしました(※2)。

小売の大手企業が無人決済の店舗づくりに取り組む狙いのひとつに、マイクロマーケットへの進出があります。平均50坪~60坪のコンビニエンスストアは都市部において飽和状態とされています。そこで病院や学校など、関係者以外の立ち入りが制限されているエリアの空きスペースを活用したマイクロ店舗に活路を見出そうとしています。マイクロ店舗は一般的なコンビニエンスストアほどの売上を上げることができないため、ITの活用による省人化・効率化によりコストを下げてビジネスとして成立させることがカギとなります。

マイクロ店舗の取り組みは対面の機会を減らすことにつながるため、図らずも「withコロナ」の時代の要請に応える形となりました。「TOUCH TO GO」は、商品を持って出口に行くと商品が識別され、購入内容を確認して電子マネーで支払う仕組みとなり、非接触対策として有効です。現在は認識率90%以上を達成して安定稼働を続けており、今後は数人程度の人件費相当で利用可能な月額サブスクリプションのサービスとして、このソリューションを展開する予定です。消費者にとってより近くて便利な買い物体験が得られ、ソーシャルディスタンスも担保するマイクロ店舗は、市場のポテンシャルと相まって普及していくと予想されます。

03「オフィス縮小」を決断した企業の事例

このようにテレワークが普及し、スタッフが常駐する必要がないマイクロ店舗が登場するなかで、「オフィスに通勤しなくても仕事はできる」という認識が広まりました。オフィスを継続するのか縮小するのか、企業が選択をする時代が到来したと言えます。

エネルギーベンチャーであるENECHANGE株式会社は、オフィス縮小を決断しました(※3)。
コロナ禍の影響で3月末から全社員130人を対象に約1か月間テレワークを実施し、その後アンケートをとったところ、92%の社員が「生産性の維持・向上を体験できた」と回答しました。同社では電気・ガスの切り替えを支援する事業を展開しており、世間で在宅時間が増えたことにより、問い合わせ件数が前年と比較して倍増しました。業務量が増えたにもかかわらずリモートワークで対応できたということが、働き方を本格的に見直すきっかけになったのです。また、1日あたりの出社人数が約3分の1程度に減ったことで、大きなオフィスを借りる必要がないという価値観に変化していきました。

その結果、「ウィズコロナ宣言(※4)」を発表し、テレワーク制度の恒久的な導入やオフィス縮小に取り組むことになりました。オフィスは現状の約850平方メートルから約500平方メートルと約4割削減し、年間4,000万円から5,000万円のコスト削減効果を見込んでいます。

04テレワークの継続にはタフなネゴシエーションが全集中で必要?

テレワークを継続してオフィス面積を縮小する企業も増えているものの、テレワークの恒久化についてはいくつかの課題が浮き彫りになっています。

デル・テクノロジーズ株式会社の調査によると、今後もテレワークを継続すると回答した企業は54.1%となり、2020年1月調査と比較すると9.8%の減少となりました。テレワークの課題に直面し、継続を断念する企業も少なからず存在することがわかります(※5)。

テレワーク・在宅勤務の実施企業の変化

継続するための課題として、「IT予算の確保」や「投資の実行スピードが鈍化」が要因となっており、「投資対効果の数値化」や「上層部への個別説明」、「他社との費用比較」など、社内稟議を通す際に、「コスト面の可視化、正当性するための説明やタフなネゴシエーションが必要」と回答した企業が 64.9%を占めています(※6)。
タフなネゴシエーション


テレワークのITインフラを支える実務担当者の負荷も高まっています。同調査によると、情報システム担当者においても、PCの導入やネットワーク運用、情報セキュリティ管理やヘルプデスクなど割かれるテレワーク関連業務が10.3%増加しています。このことから、社内のあらゆる部署からの取りまとめを担う総務担当者においても、同様にテレワーク関連業務に時間を取られていることが想像できます。

05「継続」や「縮小」に左右されない「多様なリモートワーク」に対応する環境を構築するために

在宅勤務や観光地やリゾート地でテレワークしながら休暇をとるワーケーション等、多様なリモートワークと通勤での仕事を組み合わせることが当たり前になりつつあります。そのためITインフラ環境は、テレワークの継続運用やオフィス縮小に対応できるものでなければなりません。

リモートワーク環境からインターネットへ直接アクセスするのはセキュリティリスクが高いため、リモートワーク環境からVPNで本社のプロキシサーバーを経由してインターネットに接続するシステム構成の企業も多くなっています。しかしこの構成の場合はリモートからのアクセスが増えると本社の回線の帯域負荷が増大してレスポンスが悪くなり、従業員の生産性が低下する恐れがあります。
VPNの構築条件は外部からのリモートアクセス数や利用時間など、企業の状況によって異なるため、安定性・高速性・経済性に加えて、運用の容易さを比較し、総合的に判断して自社に適した環境を構築していくことが必要となります。

日本通信ネットワークでは、企業ごとに、企画立案から構築・運用までワンストップで、最適なセキュリティを担保するテレワークソリューションの構築サービスを提供。IT担当者様が、ビジネス拡大や生産性向上のための時間に充てられるよう全面的に支援します。よろしければ、お見積りは無料ですので、お気軽にお問い合わせください。

※1
https://soken.xymax.co.jp/2020/09/18/2009-greatertokyo_workstyle_survey/
※2
https://www.watch.impress.co.jp/docs/news/1287006.html
※3
https://www.fnn.jp/articles/-/56635
※4
https://enechange.co.jp/news/press/hatarakikata/
※5
https://blog.dell.com/ja-jp/midmarket-solutions_report202008/
※6
https://internet.watch.impress.co.jp/docs/news/1269566.html

           

コラム一覧に戻る