【企業向け】パソコンのセキュリティ対策6選!安全性を高めるポイントを解説

2024.12.02

セキュリティ

【企業向け】パソコンのセキュリティ対策6選!安全性を高めるポイントを解説

企業ではさまざまなセキュリティ対策が必要になりますが、なかでも利用度の高いパソコンのセキュリティ対策は、優先度が高いといえるでしょう。

安全にパソコンを使用するためには、起こり得るリスクを理解したうえで、適切な対策を講じることが重要です。

この記事では、企業におけるパソコンのセキュリティ対策について解説しています。より安全性を高める方法もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

 

参考記事:情報セキュリティ対策とは?個人・企業向けの具体例を8つ紹介

パソコンのセキュリティ対策の重要性

パソコンのセキュリティ対策の重要性のイメージ

現代のビジネスシーンにおいて、パソコンをネットワークから切り離して作業することは困難です。そのため、パソコンは常にさまざまなリスクにさらされています。

まずはパソコンの利用にあたり、どのようなリスクがあるのかを把握しておきましょう。

また、国内の企業のセキュリティ対策の状況を踏まえ、自社の状況を洗い出すことも重要です。

パソコンに潜むリスク

パソコンの利用に潜むリスクには、次のようなものが挙げられます。

  • フィッシングサイト・メール:
    偽のWebサイトや悪意のあるメールによって、クレジットカード情報やアカウント情報などを入力させるよう誘導し、情報を窃取する。
    クレジットカードやアカウントの不正利用につながる。
  • マルウェア感染:
    ソフトウェアやメールの添付ファイルなどから端末が感染する。データの盗聴や改ざん、システム停止などのリスクが高まる。
  • 不正アクセス:
    パソコンやルーターの脆弱性を突いてサイバー攻撃を仕掛け、システムやサービスを不正に利用する。端末の乗っ取りや情報漏えいなど、さまざまな被害に発展しかねない。

パソコンのセキュリティ対策が十分にできていなければ、これらのリスクが高まります。その結果、情報漏えいやシステムの停止、Webサイトの改ざんなどのトラブルに発展することも考えられるでしょう。

そのようなトラブルが起きれば、経済的な損失や社会的信頼の失墜だけでなく、顧客や取引先まで失うといった事態に陥りかねません。問題が起きてから対処するのではなく、事前に対策を講じることが大切です。

企業におけるパソコンのセキュリティ対策の現状

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの「中小企業における情報セキュリティ対策の最新動向」によると、現在の企業のセキュリティ対策は、十分とは言い難い状況です。

情報セキュリティ製品・サービスの導入状況では、「ウイルス対策ソフト・サービスの導入」56.1%と最も多くなっています。

しかし、それらを導入していない、もしくは導入状況を経営者・役員が把握できていない企業が全体の37.4%を占めている状況です。

また、情報セキュリティ対策の必要性を感じたきっかけへの問いには、「対策の必要性を感じたことがない」との回答が最も多く、49.0%となっています。

このほか、情報セキュリティ被害に遭う可能性の認識を聴取した設問についての回答に至っては、「いいえ」が 56.4%となっており、半数以上の中小企業が被害に遭う可能性を認識していないことがわかります。

セキュリティリスクが増大する中で、何の対策もとっていなければ、大きな損害につながる可能性は否定できません。

行うべき6個のパソコンのセキュリティ対策

行うべき6個のパソコンのセキュリティ対策のイメージ

パソコンのセキュリティ対策が適切に行われていなければ、不正アクセスやデータ改ざんなどのトラブルに遭いかねません。

ここでは、企業が行うべきパソコンのセキュリティ対策として、以下の6個を紹介していきます。

  • ログインパスワードの強化
  • OSやソフトウェアの更新
  • セキュリティ対策ソフトの導入
  • パーソナルファイアウォールの活用
  • セキュアな無線LAN環境の整備
  • バックアップの取得

一つずつ見ていきましょう。

ログインパスワードの強化

安易なログインパスワードを設定すると、パソコンの不正ログインのリスクが高まり、情報の窃取やデータの改ざんなどが起きる恐れがあります。

ログインパスワードは、基本的に他者からの推測が難しくなる組み合わせで設定しましょう。英字や数字、記号などが混在し、なおかつ文字列が長いものが理想的です。

最近のパソコンは、顔認証や指紋認証といった生体認証に対応しているケースも多いので、それらのセキュリティ機能を活用するのもよいでしょう。

一方で、認証エラーの際にPINコードの入力を求められるケースには注意が必要です。ここで不正ログインが可能になれば意味がないため、PINコードにおいても強度の高さを意識して設定することが大切です。

OSやソフトウェアの更新

ビジネスシーンでのパソコン利用において、プログラムの脆弱性を突いて外部から攻撃を受ける可能性はゼロではありません。

攻撃によってアプリケーションやソフトウェアが強制終了したり、第三者の手でパソコンが制御されたりする恐れもあります。

脆弱性は、多くの場合プログラムの不具合に起因しています。悪意のある第三者やコンピュータウイルスなどが不具合を悪用し、パソコンに特殊なデータを処理させれば、意図した動作をさせることが可能です。

プログラムに脆弱性が発見されたときには、すぐに修正プログラムが提供されるのが一般的です。

そのため、速やかに修正プログラムをインストールし、OSやソフトウェアを更新することが重要になります。

このとき対処が遅れると、脆弱性を察知した攻撃者の標的になるリスクが高まってしまいます。

セキュリティ対策ソフトの導入

最近では、マルウェア感染だけでなく、USBデバイスの盗用や詐欺サイトへの誘導など、さまざまな脅威が存在しています。

そのため、特定の脅威にのみ対処できるウイルス対策ソフトなどではなく、総合的なセキュリティ対策が実施できるソフトを導入するのが理想的です。

また、ソフトウェア以外にも総合的なセキュリティ対策を行う方法はあります。なかでも、網羅的なセキュリティ対策の手法として有効なのがUTMの導入です。

UTMには、ファイアウォール、アンチウイルスといったセキュリティ機能が幅広く搭載されています。

設定も一括で行えるため、何台ものセキュリティ機器を管理する必要がなくなり、業務の効率化にもつながるでしょう。

 

参考記事:UTM(統合脅威管理)とは?概要や主な機能、導入事例を解説

パーソナルファイアウォールの活用

ファイアウォールとは、ネットワーク経由で侵入してくる不正なアクセスから、ネットワークを守るための仕組みです。

通信をフィルタリングする機能のほか、IPアドレスを変換したり、ログを監視したりする機能などがあります。

パーソナルファイアウォールは、それぞれのパソコンを守るためのシステムです。オペレーティングシステム(OS)に組み込まれていたりウイルス対策ソフトの一機能になっていたりするほか、単体で販売されているものもあります。

パーソナルファイアウォールを活用すれば、従業員が個々で使用しているパソコンへの不正アクセスを防ぐことが可能です。

セキュアな無線LAN環境の整備

ビジネスシーンでは、公衆無線LANサービスを利用して業務を遂行することもあるでしょう。

しかし、公衆無線LANサービスのなかには、第三者によって通信内容が傍受されるような危険なものも少なくありません。

そのため、公衆無線LANサービスを利用する際は、ネットワークの信頼性やセキュリティ保護の有無などを確認することが大切になります。

 

参考記事:Wi-Fiの持つ脆弱性やセキュリティリスクとその対策方法を解説

 

このほか、社外でパソコンを利用する際にはファイル共有機能を解除することも重要です。ファイル共有機能が有効になっていると、パソコン内のファイルを読み取られるリスクがあるため、注意してください。

また、公衆無線LANサービスを利用する際にはVPNを活用することでセキュリティの向上を図れる場合もあります。

 

参考記事:Wi-Fi利用時にVPNは必要?リスクと解決策を紹介

バックアップの取得

サイバー攻撃やマルウェア感染などでデータが紛失したり改ざんされたりしても、バックアップがあればデータの復旧が可能です。

万が一の場合に、被害を最小限に抑えるため、バックアップの取得は欠かせない対策だといえるでしょう。

データの主なバックアップ先としては、以下のような場所が挙げられます。

  • ローカルサーバ:オフィス内に設置する専用サーバでデータを管理する。アクセスが早くセキュリティも高いが、設置やメンテナンスコストがかかる。
  • USBメモリ:持ち運びが容易な小型の記録媒体で、手軽にバックアップが取れる反面、容量が少なく紛失のリスクもある。
  • 外付けHDD:USB接続で手軽に大容量データを保存できる。コストパフォーマンスは高いが、物理的に破損するリスクがある。
  • クラウドサービス:インターネット経由でデータを保存・共有する。データの自動バックアップが可能でどこからでもアクセスできるが、保存できるデータ量や速度によって料金が変わる。

それぞれ特徴が異なるため、安全性やコスト面のバランスを見ながら検討してください。

パソコンのセキュリティ対策を行う際の注意点・ポイント

パソコンのセキュリティ対策を行う際の注意点・ポイントのイメージ

パソコンのセキュリティ対策を行う際は、一面だけに対処するのではなく、幅広く対策を講じることが重要です。

近年主流になりつつある「多層防御」や「ゼロトラスト」などの考え方を意識し、セキュリティレベルを高めましょう。

また、担当者だけでなく、すべての従業員の意識を高めることが、セキュリティの向上につながります。

多層防御を意識する

セキュリティ対策に万能なものはありません。マルウェアなどの感染経路も多岐にわたるため、複数の対策を組み合わせ、多角的に対策する必要があります。

たとえば、ウイルス対策ソフトをインストールするだけでは、そのほかの脆弱性を突かれてサイバー攻撃を受ける可能性があります。多層防御の意識を持ち、社員教育やルールの策定といった対策もあわせて行いましょう。

社内ルールを策定する際には、安易にソフトウェアをダウンロードしない、メールの添付ファイルを開かないといったルールを決めておくと効果的です。

従業員一人ひとりの意識を高めることが、多層防御の効果をより向上させます。

ゼロトラストの視点を持つ

ゼロトラストとは、「信頼できる領域はどこにも存在しない」という前提のもと、セキュリティ対策を行うことです。

この考えに則れば、「社内だけで使うパソコンだから危険性は低い」「取引先のメールしか見ないからサイバー攻撃のリスクは低い」といった油断や慢心を招きにくくなります。

ゼロトラストのセキュリティ対策を実施する際は、従来の「信頼できる内側」と「信頼できない外側」でネットワークを分けるような考え方から脱却することからスタートします。

そして、ネットワークの内外にかかわらず、次のように俯瞰的な視点でセキュリティ対策を行うことが大切です。

  • 通信経路の暗号化
  • 多要素認証などを用いたユーザー認証の強化
  • ネットワークや各種デバイスのログ監視

充実したセキュリティ対策でパソコンの安全性を高めよう

ビジネスシーンで使用するパソコンでは、不正アクセスやマルウェア感染などに対して、適切な対策をとらなければなりません。セキュリティ対策を怠り、万が一、機密情報が流出するようなことがあれば、甚大な被害を受けることになります。

ログインパスワードの強化やソフトウェアのアップデート、ファイアウォールの活用などでパソコンを脅威から守りましょう。

また、ウイルス対策ソフトのインストールも有効ですが、それだけでは十分ではありません。多様なセキュリティリスクに対しては、多層防御が必要になります。

網羅的にセキュリティ対策を実施するためには、UTMもあわせて利用するとより効果的です。

FLESPEEQ UTMは、アンチウィルスやファイアウォールなど、複数のセキュリティ機能を集約しているため、管理の負担とコストを大きく低減することが可能です。ご要望に応じて、導入から運用・保守までトータルでセキュリティのサポートをいたします。そのため、担当者様が不在でも安心してご利用いただけます。

このほか、EDRやパスワード管理ツール、PC等の資産管理ツールのご提供も可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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