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2019.09

東京オリンピックへ向けて中堅・中小企業も必須!? テレワーク導入の課題とメリット

働き方改革に関する話題とともに、ICT(情報通信技術)を活かして自由な場所や時間で働く「テレワーク」にも注目が集まっています。労働力不足の解決、生産性向上、事業継続性確保などの面でも期待されるテレワーク実現にはどのような課題があるのでしょうか。

01テレワークで得られるメリットと、その導入を阻む壁とは?

ICTを駆使して会社に行かずに働く「テレワーク」の普及が進みつつあります。東京都の2018年の調査では都内の従業員数30人以上の会社では約20%にテレワーク制度があり、特に300人以上の大企業では32%がテレワーク制度を導入済みであることなどから、大企業中心に導入が進んでいるのがわかります。テレワークは国レベルでも強く推進されていて総務省・経済産業省・厚生労働省などを通じて様々な支援策が打ち出されていますが、そのメリットは何で、実現を阻む壁にはどんなものがあるのでしょうか?
テレワークを働く場所で分類すると「自宅型」「モバイルワーク型」「サテライトオフィス型」の3種類、雇用関係で分類すると「雇用型」と「自営型」の2種類がありますが、いずれにしても導入目的や得られた効果として挙がるのは次のような項目です。

「生産性向上」
   ・定型的業務の生産性向上
   ・通勤時間、移動時間の削減
「人材確保」
   ・育児、介護中の従業員への対応
   ・優秀な人材の雇用確保
「事業継続性」
   ・非常時の事業継続の備え

特に近年多くの中小企業が悩む「人材確保」の観点では、テレワークには優秀な社員が育児や介護などで離職してしまう事態を防いだり、特殊な能力を持った人材の雇用に役立ったりなどの効果があるとされています。
一方、その導入や活用を阻む壁としては大まかにコミュニケーション、セキュリティ、人事労務管理の3点が指摘されています。これらは具体的にどのような問題で、どのように解決できるのでしょうか?

02テレワークに対応したコミュニケーションの定着が必須

まず問題となるのは、コミュニケーションの壁です。テレワークでは、Web会議(TV会議)・メール・チャット・電話・グループウェアなどのメディアを組み合わせて使うことになります。
しかしながら、対面でのコミュニケーションが主流となっている企業も少なくありません。確かに、「対面での会話」のほうがコミュニケーションしやすい場合はありますが、それに頼り切っているようでは、テレワーク導入は困難です。そのような企業では、まずはチャットやグループウェアを導入し、社内に根付かせることから始めた方が良いでしょう。
また、テレワークで使うメディアのうち、Web会議と電話は「音声・動画」系なのに対して、メール・チャット・グループウェアは「文字・静止画」系です。テレワークでは直接対面によるコミュニケーションに比べて文字・静止画系メディアの比重が飛躍的に高まるため、言いたいことを「あうんの呼吸」に頼らず、明確な言葉にして表現する習慣・能力を組織全体で向上させる必要があります。
紙の書類が中心で、「文書の電子化が進んでいない」というのも大きな問題です。電子化されていればリモートアクセス環境を作ることにより社外からでも社内と同等の情報が得られますが、そうでなければテレワークを進める上で大きな制約になってしまいます。
まずは、社内でどのようなコミュニケーションが行われているのか、電子化は進んでいるのかを改めて見直してみる必要があります。

03テレワークの実現に役立つさまざまなテクノロジーとは?

テレワークに対応したコミュニケーションが確立している企業であれば、さまざまな技術でテレワークを導入することが可能です。Web会議は携帯電話の回線でも実用的に行われるようになり、多拠点間での会議に日常的に活用している事例が増えています。顧客から会社にかかってきた電話もそのまま在宅勤務中の従業員に転送してPCやスマートフォンで対応できる、クラウドPBXやクラウドCTIと呼ばれるソリューションが多くの会社で活用されています。自宅から会社のPCを使用できるリモートアクセス環境も一般的になり、機械や建築の設計に使うCADや映像制作のような高精細画面を必要とするアプリケーションにも使われ始めています。文字型メディアとしては古くからあるメール、グループウェアに加えて近年チャットも広く使われるようになりました。経費精算や財務会計、勤怠管理などの事務系業務もクラウドで処理されるケースが増えたため労務管理の課題も解決され、さまざまな分野でテレワークが可能になっています。

04安全確実なテレワーク運用にはセキュリティを踏まえたインフラ整備が欠かせない

こうしたテクノロジーを活かすための前提となるのがネットワーク・インフラとセキュリティであり、これによって安定したテレワーク運用が可能となります。Web会議やリモートアクセスを多用するなら動画やデスクトップ転送のトラフィックに耐える回線容量が欠かせませんし、Windows Updateなどによる一時的なトラフィック激増への備えや、まれに通信回線が大規模障害を起こすケースも想定するならバックアップ回線の手当も必要でしょう。チャットやWeb会議ではファイル添付もできて便利ですが、それは情報漏洩のルートになりうることも意味します。テレワーク環境には、社内に閉じたネットワークとは違うセキュリティの考え方が必要です。これらを総合的に配慮した安全確実なネットワークの設計構築は経験豊富な通信サービス会社におまかせください。